いい土地と悪い土地の見分け方!

家を建てる際、まず用意しなければならないのは土地です。
どのような素晴らしい家を設計したとしても、その家の価値は土地によって大きく左右されてしまいます。
土地次第では、せっかくの家も台無しになることがあるのです。
ですが、いい土地を探すのは簡単なことではありません。
そこでこのコラムでは、いい土地と悪い土地の見分け方について解説していきます。
なぜ土地選びが重要なのか
土地探しは、家を建てるための第一歩です。
自分の家を持とうと考えたとき、間取りや外観、インテリアについて興味を抱く方が多いかもしれません。
しかし家を建てたとしても、そこがいい土地でなければ住みにくくなってしまうこともあります。
土地とは地盤そのものであり、同時に住環境も含まれます。
例えば、脆弱な地盤だと知らずに土地を購入した場合はどうでしょうか。
新築のうちはなかなか気づきにくくても、年月が経過するうちに家が傾いてしまうなどということもあり得ます。
災害が多い地域や、もとは湿地帯で埋め立てた土地などは地盤が緩い傾向が見られます。
通常、埋め立てが行われた土地は時間をかけて少しずつ地盤を固めていくのが一般的です。
ところが、中にはしっかり固められていない土地もないとは言い切れません。
購入前の地盤調査は必ず行いましょう。
用途地域などの法関連の調査も忘れずに。
後から住宅地にはふさわしくないような商業施設が建設されるということもあるでしょう。
一旦、土地を決めて家を建てると、簡単に移住することは難しくなります。
家は大きな買い物です。
その基盤となる土地選びをおろそかにしてはいけません。
良い土地の条件とは
では、良い土地とはどのような土地なのか、いくつか条件をあげてみましょう。
まず、地盤が丈夫なことです。
前述したように、脆弱な地盤に家を建ててしまうと少しずつ傾いてしまうこともあります。
状況によっては、壁にヒビが入るなど、家の基本的な構造に悪影響が出る場合もあります。
以前に自然災害による被害が多発してきた土地なら、水害や土砂崩れなどが起こることも想定されます。
災害が起こっても大きな被害に及ぶことがないであろう強い土地であることが重要です。
そして、住環境も外すことはできません。
近隣の環境はもちろんですが、日当たりも大切な住環境です。
隣接している家との境界線についても明確であることが求められます。
境界線があいまいである場合、あとでトラブルになる可能性も出てきます。
このように、いい土地の条件にはさまざまなものがあげられます。
地盤が丈夫である
いい土地の条件の一つに強い地盤であることがあげられます。
地盤が脆弱であれば、その上に建てる建物にも大きな影響を及ぼしかねません。脆弱な土地とは、一般的に緩い地盤を指します。
地盤に脆弱性が見られる場合、地震や豪雨などで被害が出やすい傾向にあります。
例えば、地震の揺れによって土地そのものが傾いてしまうこともありますし、建物にも被害が出やすいでしょう。
また、豪雨による浸水や陥没してしまうケースも見られます。
そもそも地盤が丈夫であれば、たとえ自然災害にみまわれても大きな被害に及ぶことはありません。
日本は地震が多い国ですから、規模によっては多少なりとも被害が出ることはあります。
しかし、地盤が強ければ、物が落ちる程度、電気や水などライフラインに影響が出たりする程度で済みます。
地盤がしっかりしていれば自然災害が起こっても回復しやすく、生活に長期にわたって支障をきたす可能性が低くなるでしょう。
災害に強い
災害に強い土地であるかどうかを見る方法の一つに、ハザードマップの活用があります。
ハザードマップは、ほとんどの地域で作成されていますが、わからない場合は国土交通省が運営する「ハザードマップポータルサイト」を参考にしましょう。
「ハザードマップポータルサイト」では、「洪水(想定最大規模)」「土砂災害」「津波」「道路防災情報」の4つのカテゴリーから情報を見ることができます。
過去に起こった災害についてもレポートの閲覧ができ、どのような被害が出たのかを確認することも可能です。
また、地域を絞り込んで検索することもできるため、あらかじめ購入候補地が決まっているときは参考になるでしょう。
行政ごとにまとめているハザードマップを見ることもできますから、実際に住んでからどのような対策を検討するべきか予想できます。
どのような地域であっても、自然災害とまったく無関係ということはそうそうありません。
常に災害対策をとれるようにしておくことは重要な課題です。
そのためにも、まず災害に強い土地選びを優先しましょう。
隣地との境界線がはっきりしている
土地を購入した後で起こりやすい問題といえば、境界線トラブルです。
ただし、まとまった土地を分割し、分譲地として一斉に販売しているケースであれば、そういったトラブルはほとんど起こりません。
境界線トラブルが起こりやすいのは、すでに近隣に家が建っているケースです。例えば、長い間古家が建っていた場所を更地にし、わかりやすい塀などがなかった場合は隣地との境界線があいまいなケースが見られます。
不動産会社を通して購入すれば、土地の形状や面積については図面に明記はされていますが、注意しておきたいのは「境界標」が図面とずれている場合です。
土地を購入するときは、実際の境界線が明確になっている方が後でトラブルが起こる可能性は低くなります。
もしも実地の「境界標」にずれが見られたり、境界線そのものがなかったりするときは必ず隣地の所有者に立ち会ってもらい、そのうえで明確にしておきましょう。
土地を購入するときには、隣地との境界線がきちんとわかる場所を選ぶことがポイントの一つです。
住環境が良い
住環境とは、日当たりや近隣にある施設、さらに交通アクセスまで幅広く含まれます。
日当たりについては、すでに近隣にどのような建物が建っているかでも予想はできます。
気になる土地があれば、朝夕、そして日中と時間帯を変えて見ておくことは重要です。
もちろん、晴天や雨天でどのように変わるかも見ておきましょう。
中には水はけが悪く、雨が降るたびに大きな水たまりができる土地もあります。そして、暮らしていくうえで大切な条件の一つは、近隣施設です。
買い物ができる場所や金融機関、病院や駅、バス停までの距離など、自分の生活に必要な場所について確認しておきましょう。
交通アクセスについては、自宅付近の道路も重要なポイントです。
例えば、土地そのものは十分な広さがあったとしても、そこに入るまでの道路が非常に狭いというケースもあります。
車を所有しない場合でも、実際に家の建築が始まったときや、引っ越し作業などさまざまな面で不便が出ることも想定しておきましょう。
幹線道路からの距離を考慮し、車が十分に通れる幅があるかどうかを確認することも忘れてはいけません。
買わない方がよい土地とは
ここまで、いい土地の条件について説明してきましたが、買わない方がよい土地も存在します。
良くない土地の条件はさまざまですが、主にあげられるのは他よりも低い土地やいびつな形状の土地、交通アクセスが悪い土地などです。
他にも、抵当権がついている土地もあげられます。
そのような土地を買ってしまうと、せっかくこだわりを持った家を建てても、場合によっては長く住めないということも出てきます。
土地が低い
周辺に比べて低い位置にある土地は、湿気が多いという特徴が見られます。
通常は、道路よりも家を建てる土地の方が高く、雨が降ったときは雨水が道路側へ自然に流れるようになっています。
ところが、道路や他の家よりも低い土地だと水が溜まってしまうことがあります。
湿度が高いと、建物にも良い影響を与えません。
カビが発生しやすくなりますし、木材の劣化も早まります。
また、庭や玄関先など思わぬ場所に水が溜まることもあり、浸水被害の可能性も高くなるでしょう。
土地の形がいびつである
複雑な形状の土地は、使い方が難しい点がデメリットです。
そもそも土地の面積が十分にあるなら、たとえいびつな形の土地でも建物の形状にまで影響することはありません。
しかし、都心のように建物だけしか建てられないような狭い環境では、特に土地の形状に合わせた設計が求められます。
例えば、五角形のような形の土地ならそれだけ壁面の数も増やすことになり、その分コストもかかります。
そして、もう一つ避けたいのは傾斜地などでいびつになっている土地です。
一つの土地の中で高低差がある土地は、平地にするために基礎工事の工程が増えます。
その結果、基礎工事にコストがかかってしまい、肝心の建物や外構に費用が回せなくなることもあるでしょう。
中には、眺望の良さを優先して傾斜地に家を建てる人もいますが、建築コストを考慮するなら、初めに基礎工事の必要のない土地を選ぶ方が無難です。
土地を見極めて安全な住まいを作ろう
家を建てるには、まず土地を用意することが必須です。
そして、どのような土地を選ぶかで住みやすさには違いが出るでしょう。
土地にはそれぞれに条件があり、正しい方法で調査をすれば自分で見分けることも可能です。
ただし、土地勘のない場所など判断が難しいケースもあるでしょう。
住宅地盤の相談や、地盤の特性を考慮した家づくりをご検討されている方は、
ぜひジバングーカウンターにご相談ください。