改良工事をすれば安心なの??

「地盤調査の結果、改良工事が必要です」

そう言われた時、多くの方はがっかりされます。
改良工事で、何十万円・何百万円の予算がかかるとしたら、マイホーム計画の総費用が何パーセントも増えてしまいます。
全員に平等にかかる消費税は仕方ないとして、改良工事はないケース・あるケース、まちまちですから、改良工事が必要と言われたら、テンションは下がりますよね。
改良工事の費用を換算すると
・キッチンやUBに使ったら、グレードが何ランクもアップできます
・頭金や住宅ローンの負担が大きくなります
他にも、
・地中に杭を打つから資産価値が悪くなる
・工法によっては、健康や井戸水への影響が心配
という声もよく聞きます。
その一方で、改良工事がなくても良い土地に
「心配だから、改良工事してください」
と言われるケースもあります。
びっくりするかも知れませんが、事実です。
ここには、『改良工事の安全神話』があるのかも知れません。
改良工事が必要なのに、しないというケースなら、それは危険ですのでだめです。
ですが、『安全側』『安全寄り』で改良をするのは、少し心配がある宅地ならば、
精神衛生上良い場合もあります。
突然ですが、あなたは今、『健康』ですか?

健康というのは、病気や怪我をしないと、普段は意識しないものです。
健康じゃない場合、薬を飲んだり、病院に行ったりします。
重症だと手術が必要です。
ですが、健康体だったら、自分の体にメスを入れたいでしょうか?
改良工事も同じです。
健康な体にメスを入れない方が良いように、
良好な地盤には過剰な(むだな)改良工事をしない方が良いのです。
改良工事をすれば安心なのでしょうか?
何故、改良工事をするかといえば、建物が傾かないようにするためです。
つまり、沈下事故を起こさないためですね。
ところが、皆さんは知らない事実があります。
沈下事故を起こす物件はほとんどが、改良工事をした現場なのです。
設計ミスや施工不良。理由は様々です。
改良工事をしたからと言って、両手を挙げて安心とはならないのですね。
また、改良工事をしたから、大きな地震が来ても安心って思っていませんか?

それも間違いです。
地盤調査して、地盤改良をすると、まるで地震対策しているような気がしませんか?
ですが、地震対策で改良工事をする訳ではないのです。
地中なので見られませんが、改良体が地震で折れたり損傷したりする可能性もあります。
改良工事は、有事(地震などの災害)に対するものではなく、
平時(土地が建物を支えられるのか)の対策として行われます。
ただ判定結果を聞く時代は終わりです。
調査報告書に何が書いてあるのか、理解できない方は、カウンターやZOOMでご説明しますので、是非、お問い合わせください。